独立・開業し、12年間走り続ける
2005年、6年ほど勤務した事務所を離れ、日本橋(中央区)で「あきやま司法書士事務所」を開業した。古くから栄える町にオフィスを構えることをかねてから決めていた。当初は職員を雇うこともなく、1人で家賃6万円の事務所からのスタートだった。
司法書士の通常の業務である、相続や会社の法務に関する相談や書類作成を職員らとともに大量にこなしてきた。一方で、全国クレサラ・生活再建問題被害者連絡協議会の事務局長として奔走する。休む日がほとんどないという。現在、職員は2人。日本橋の、大きなビルの一室にオフィスを移転させた。今に至るまでの道のりを振り返り、自己採点をすると、60点と語る。
「周囲の人たちに恵まれました。成長していく機会を与えていただいた、と思っていますが、あえて80点はつけません。60点にしないと、進歩がないですから。この12年間は、自分がプレイヤーとして仕事をすることを優先してきました。今までは、これでよかったのだとは思います。今後は、職員などを育成することにも、今まで以上に力を入れていきます」
職員を雇うための面接試験のとき、学歴は重視しないという。面接を終えた後、事務所内でお菓子を食べながらの、1時間ほどの雑談を大切にしている。
「面接では、双方が建前になりがちですが、こういう場では素顔が見えてきます。可能な限り、本当の姿を知りたいのです。その人のことを知ろうとするとき、学歴だけでは、判断材料にあまりならないように感じます。
学歴は、時が経てば過去のものとなります。そこに拘泥するべきものではない、と思います。学歴を身につけるまでのプロセスで得たものは大切にするべきであるし、誇りにしてもよいのではないでしょうか」