結果を出せば明治でも認められますよ

「私は、明治ですから……(苦笑)。20数年前の大学受験の偏差値でいえば、早稲田の下のほうの学部、例えば、教育学部や商学部などと入学難易度は差があまりないと思っていましたね。父親が早稲田出身ですから、当時は入りたいと考えてはいました。早稲田の法学部を受けて、不合格だったのです。慶應は受けなかったですね」

浜中健児 ピー・アール・エフ社長。

浜中健児氏(48)は、株式会社ピー・アール・エフ(新宿区)の代表取締役を務める。企業や個人などの財務面でのリスクマネジメントや損害保険のコンサルティングをする。1999年、31歳のとき、ひとりで創業し、現在、従業員数は30人ほど。2014年の売り上げは、14億円を超えた。最近は、雑誌などのメディアで保険商品の査定評価をしたり、人材の採用・定着・育成などのノウハウについて語る機会も増えてきた。

千葉県立東葛飾高等学校から、明治大学法学部に入学し、1990年に卒業した。住友海上火災保険株式会社(現三井住友海上火災保険)に入り、大宮支社(埼玉県)の損害調査部やつくば支社(茨城県)の自動車営業部、本社の営業部などに勤務した。

人事の処遇で、学歴偏重を強く感じたことはないという。

「20数年前に入社した頃、歴代の社長は東大出身者が多く、役員にも東大卒がずらっと並んでいましたね。支社長や本社の部長などには、旧帝大や早稲田、慶應出身者が目立ちました。明治は少ないかな。それよりも難易度の低い大学出身者は相当少なくなります」

それでも、学歴偏重ではないととらえている。

「早慶は、社員がとても多い。同期生200人で、いちばん多いのが早慶でした。活躍する人もいますが、昇格できずに伸び悩む人が最も多いのも、早慶。明治はもともと母集団が少ない(苦笑)。だけど、役員になる方もいました。新卒の採用では、やはり、学歴を重視するでしょう。それ以外で判断するものがあまりないのですから。

最初の配属では、出身大学を考慮するとは思います。この時点では、判断材料が乏しいですからね。学歴が関係ない、なんてことはなく、それなりに関係がありますよ。20代半ばまでぐらいは、一定のアドバンテージやハンディをそれぞれの大学別に設けていると思います。企業は、その事実を否定するでしょうけど」