現代の葛飾北斎ここに復活!

『孫子の兵法』飯島勲著 プレジデント社

【飯島】なるほど、富士山の攻略は孫子の兵法に通じるところがあるような気がします。ところで、私は、現代の軍師などと言われてこそばゆい思いをすることもあるのですが、ロッキーさんも「現代の葛飾北斎」と呼ばれているそうですね。

【ロッキー田中】恐縮です。北斎が90歳のときに描いた「富士越の龍図」という絵があります。富士山から龍が立ち上るような雲が描かれているのですが、私もある初夏の日、まったく同じシーンに遭遇しました。場所も同じ富士北麓、あのとき、シャッターを押す私の指先には北斎がいたのではないかと思うくらいです。

【飯島】経団連に所属する会社の経営者には、縁起を気にしている人が多い。正月に商売繁盛を祈って経団連として神田明神へお参りにいく行事もあります。政治もそうですが、経営は不確定な状況で、後戻りのできない決断を下さなくてはいけません。ですから、最後は神頼みになるのです。

「後光が差す」という言葉がありますが、私なりに解釈すれば、同じ言葉を発しているのに、説明できないオーラによって、説得力が増しているような状況ですよね。富士山をバックに話すと、そんなオーラが身につくような気がします。

【ロッキー田中】「富士山の写真が近くにあると黙って応援してもらっている気がする」と話してくれた社長がたくさんいました。天に伸びた姿は「夢と志」を、360度に裾野を伸ばした美しい姿は「お陰様の心」を表しています。ときめきの富士が皆様のお役に立つこと、独立してこの道一筋でやってこられたことに感謝無限大です。

(撮影=奥谷 仁)
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