「おじさんは転がせばいい」先輩女性の経験も
一方、女性側でも男性上司との距離感をうまくつかめず、アピールしきれていないという悩みもあった。別室の女性部下向けのセッションでは、同社の30代後半の女性マネジャー3人を呼んだ車座での質疑応答タイム。「営業職は男性の多い職場。遠慮しませんか?」との質問に「いいのよ、武器にしちゃえば。おじさんなんか転がしておけばいいのよ」と先輩女性が貫禄の回答。女性たちの本音トークは盛り上がった。
さらには、部下と上司でそれぞれ人生のシナリオプランを書き、達成のために必要なサポートも相談する。
「これは2人の約束書。女性が書いたプランの説明を受けて『賛成だ。僕も協力する』というようなコメントを上司は付箋でつけて寄り添う」。
そして、軽くアルコールも振る舞われる最後の交流会では、上司たちには「女性部下の“ド自慢”大会」が求められる。交代で、自分の部下の素晴らしい点を参加者全員の前で1分間褒め称えた。
日本GE独自に始めた初の研修は大成功に終わった。木下氏は「参加した女性は意識が上がり、前向きに頑張ろうと言ってくれた人が多い。上司側からは好評だったものの、『気持ちがついていくのに結構大変だった』という声も」と告白した。