北陸新幹線の開業で人の流れが変化

【弘兼】入り口には台湾の国旗が掲げられていました。ほかにも100以上の国旗を用意されているそうですね。中国語や英語など外国語への対応もすすめられているのですか?

【小田】それは課題のひとつです。団体でお越しになるお客様が多いので、多くは添乗員の方に通訳をお願いします。台湾出身のスタッフも数名おります。ただ、ほとんどの客室係は日本語しか話せません。もてなしの気持ちは通じるようで、いまのところ、どちらの国のお客様にも、笑顔でお帰りいただけています。

【弘兼】20年に東京でオリンピックが開催されます。海外観光客の増加傾向はさらに加速しそうです。

【小田】15年には北陸新幹線が開通、首都圏から和倉温泉までのアクセスは大きく改善します。

【弘兼】東京から金沢を回って、京都、大阪へ。そして富士山を回って東京に戻る。そんなルートも可能になる。

【小田】チャンスである一方、気を引き締めなければならないとも思っています。求められるサービスは、日々、変化し続けています。最近は「客室係が部屋に出入りしないでほしい」というお客様も増えています。お客様が何を求めているのか。それを察する感性を磨かなければ、アクセスの向上はプラスになりません。

【弘兼】世界中の人たちに、このおもてなしを体験してほしいですね。