仕事にミスやクレームはつきもの、とはいえ、お詫びは難しい。お詫びのマナーを知ることは、怒っている相手を鎮めるだけでなく、クレーマーなどからつけ込まれないように、自分と会社を守る鎧でもあるのだ。

文書編
「相手がわからないから、最も難しい文書での謝罪」

【1】メールで謝罪するのは失礼ですか?

もちろん、メールだけで済ませるのは論外だが、「謝罪は迅速な対応が肝心。署名捺印入りの正式な謝罪文書を郵送するより、スピーディーなメールのほうが有効なので現在では失礼にはなりません」(マナーコンサルタント 西出ひろ子氏)。

【2】謝罪メールで気をつけなくてはいけないことは?

謝罪メールの問題点は文書データとして残ることだ。「いくら表現に気を使っても言葉の受け取り方は百人百様。ちょっとしたニュアンスに気分を害し、事態がこじれることもあります」とビジネスマナー講師の古谷治子氏。それを防ぐためには、発生しうる謝罪を前もって想定し、何パターンかのひな型を作っておくことだ。言葉や表現には細心の注意を払い、突っ込みどころをなくしておく。

図を拡大
謝罪メール「よくない例・よい例」
【3】謝罪メールの書き方を教えてください。

1.謝罪は「導入」と「締め」に入れる。2.事態の経緯は事実を時系列で。3.できない約束はしない。4.説明責任(トラブルの原因説明、対応方法、企業姿勢、今後に向けての対策)。この4点に留意して書くことが重要。