女性が社会でますます活躍するようになっているのもチャンスだ。協会としてはこれまで、彼女たちの仕事と子育ての両立を支援してきた。それでも、女性特有の病気で会社を休むような場合には、生活保障が必要になってくる。その間の治療費や所得保障を担う保険商品を開発、普及させたい。

──このところ大手生保による欧米でのM&Aが目立っているが。

協会長の立場を離れるが、日本生命としては、まず国内市場をしっかり固めたうえで、海外でも収益機会を模索していく。現在の日本のマーケット環境では、資本を投下するに際して海外のほうがパフォーマンスが高いという場合も十分ありうる。もちろん、文化や価値観の違いを綿密に調査しての意思決定が不可欠だ。

――改めて、筒井協会長の保険に対する価値観とは。

人間が成長し、学校を卒業して、仕事を持つ。そして、職業生活をまっとうして退職していく。そうした人生を送っていくなかで、保険はなくてはならない“安心の礎”だ。

生命保険協会会長
筒井義信
(つつい・よしのぶ)
1954年、兵庫県生まれ。京都大学経済学部卒業後、77年日本生命入社。長岡支社長、企画広報部長などを歴任。2004年取締役・総合企画部長、07年常務、09年専務。11年より同社社長。15年7月17日より生命保険協会会長。
(岡村繁雄=構成 的野弘路=撮影)
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