飲食を度外視し、「宴会」を「貸し切り会場でのイベント」として捉えると、さらに選択肢は広がる。

池袋のサンシャイン水族館は11月から3月までの期間限定で、営業終了後の19時から貸し切ることができる。会場使用料は20万円(2時間、150人まで)。ただし飲食物は持ち込めず、会場内で手配を頼むと5000円には収まらない。

東京ドームは日程さえ空いていれば「貸しグラウンド」として利用することができる。料金は平日午前140分で36万7500円から。ウェブサイトでは「250人で楽しめば1人当たりたったの1990円」と告知している。予約さえとれれば記憶に残るイベントになるはずだ。

遊園地も予算に応じて貸し切れる。東京ディズニーランドは、閉園後2時間までの貸し切りが可能。料金は4000人以上の参加で1人6200円。大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、営業終了から22時までを貸し切れる。7000人以上の参加では1人6000円だ。

より少人数で「宴会」のできる遊園地もある。浅草の花やしきは、乗り物を動かさない電飾のみのプランなら、100人まで20万円で貸し切ることができる。時間帯は18時半から21時まで。飲食は1人3000円程度から用意できるため、1人5000円が実現可能な会場だ。

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1人5000円でここまでできる!

企業での実例を調べてみると、定期的な「社内宴会」は、社内スペースを活用したものが多く、特にIT企業でユニークな事例があった。

GMOインターネットでは、「24時間無料」の社員食堂を会場として、花見やクリスマス、毎月ごとの誕生日会など、頻繁にイベントを行い、毎回数百人の社員が参加している。ネットアップでは、社内スペースで四半期に一度、「Beer Bash」を開催。「Beer is ready!」のアナウンスとともにビール、ピザ、フライドチキンなどを楽しむ。「ECナビ」を運営するボヤージュグループは、「社内バー」で社長が手作りの餃子を振る舞ったり、豪華景品が当たるゲーム大会を開いたりしている。夏には「浴衣出社日」を設け、流しそうめんを囲むこともあったという。

社内で飲めれば、会場費は抑えられ、人集めもスムーズだ。豪華で賑やかな「宴会」には、まず総務に相談するのがいいかもしれない。

フリーランスライター 大山貴弘
1976年、香川県生まれ。出版社勤務、制作プロダクションを経てフリーランスライターに。「rockin'on」などの音楽雑誌やIT系メディア、ビジネス誌などで取材・ライティングを手掛ける。
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