投打ともに大車輪の活躍

今シーズンの大谷の記録(4月28日時点)を見ると、投手として5試合に登板したほか、指名打者(DH)として8試合に出場している。登板は主に「中6日」で回し、登板間に2試合、指名打者で出場している。

打撃センスも抜群で、2本のホームランを放った。西武戦(4月22日)では、タイミングを外されてからだを泳がされながらも、ちゃんと体重をバットに載せてホームランを打った。内角の球のさばきもうまい。

入団当初、二刀流に反対の声があったが、投打のどちらかに絞るのはもったいない気がする。年間、バッターなら30本塁打、ピッチャーなら20勝できうる逸材だろう。ただ大谷本人がやりたいというのであれば、二刀流挑戦を続けるべきである。

むろんコンディショニングは難しくなる。からだの土台は同じといっても、投手と打者は使う筋肉も違ってくる。集中力やモチベーションの維持も難しい。札幌ドームで2回、足がつったということは、負担がよりかかるといわれる人工芝も無関係でなかろう。

そこで、二刀流を続けていくのなら、疲労の蓄積をどう回避するのか、が重要となる。無理は禁物。このままいくと、故障につながりかねない。

まだ、ハタチ。下半身の強化とともに、登板間隔を開けるなり、打者としての出場機会を減らすなり、何らかのスケジュールの改善、あるいは戦略的リカバリー、からだのケアが必要なのである。

松瀬 学(まつせ・まなぶ)●ノンフィクションライター。1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、同大卒業後、共同通信社に入社。運動部記者として、プロ野球、大相撲、オリンピックなどの取材を担当。96年から4年間はニューヨーク勤務。02年に同社退社後、ノンフィクション作家に。日本文藝家協会会員。著書に『汚れた金メダル』(文藝春秋)、『なぜ東京五輪招致は成功したのか?』(扶桑社新書)、『一流コーチのコトバ』(プレジデント社)など多数。2015年春より、早稲田大学大学院に進学予定。
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