投打ともに大車輪の活躍
今シーズンの大谷の記録(4月28日時点)を見ると、投手として5試合に登板したほか、指名打者(DH)として8試合に出場している。登板は主に「中6日」で回し、登板間に2試合、指名打者で出場している。
打撃センスも抜群で、2本のホームランを放った。西武戦(4月22日)では、タイミングを外されてからだを泳がされながらも、ちゃんと体重をバットに載せてホームランを打った。内角の球のさばきもうまい。
入団当初、二刀流に反対の声があったが、投打のどちらかに絞るのはもったいない気がする。年間、バッターなら30本塁打、ピッチャーなら20勝できうる逸材だろう。ただ大谷本人がやりたいというのであれば、二刀流挑戦を続けるべきである。
むろんコンディショニングは難しくなる。からだの土台は同じといっても、投手と打者は使う筋肉も違ってくる。集中力やモチベーションの維持も難しい。札幌ドームで2回、足がつったということは、負担がよりかかるといわれる人工芝も無関係でなかろう。
そこで、二刀流を続けていくのなら、疲労の蓄積をどう回避するのか、が重要となる。無理は禁物。このままいくと、故障につながりかねない。
まだ、ハタチ。下半身の強化とともに、登板間隔を開けるなり、打者としての出場機会を減らすなり、何らかのスケジュールの改善、あるいは戦略的リカバリー、からだのケアが必要なのである。