7. 9割パターン化する
“想定外”を2日続けない

時間をつくり出すのは、日々の小さなロスをなくすことの積み重ねだ。理央さんは、ゴミを出すときすら効率的に動けるように頭を使っている。

「小さなことですが、机の上の空き缶やペットボトルを捨てるときは、ある程度たまってから、トイレに立ったときやコーヒーを淹れたいときに合わせて、それぞれ分別されたゴミ箱に捨てます。仕事をするときも、パソコン、文房具、資料を手の届く範囲にあらかじめ準備しておきます」

植田さんは、「生活の90%をパターン化することで時間を節約する」という。たとえば植田さんの場合、(1)朝6時に起床し、犬の散歩に出る。食事をして歯を磨き、7時過ぎには家を出る。(2)電車で新聞を読み、オフィスの最寄りのスターバックスでメールチェック、読書、原稿執筆など1時間ほど自分のために時間を使う。(3)9時前にオフィスへ。スケジュールをチェックし、1日の予定を大雑把に組み立てる。(4)予定に従って仕事をこなす。(5)18時半から19時で仕事を終了。帰宅し、風呂、食事。21時以降は読書、ジムなど自分のための時間にあてる。(6)23時就寝「工場の作業といっしょで、同じことを繰り返すと効率も上がってきます。週末でも、起きる時間と寝る時間は大幅には変えません。自分のための時間を少しでもつくり出せるように工夫しています」(植田さん)

とはいえ、仕事終わりに飲みにいくこともあれば、休日にゴルフにいくこともあるだろう。そうなれば当然パターンは崩れるが、植田さんはそういう日を2日続けないようにしているという。

「パターンを堅苦しく考える必要はなく、大枠さえ守っていればいい。ただし、いま自分が優先しなくてはいけないことは何かをよく考え、そのための時間を割くということを意識したほうがいいでしょう」(植田さん)

植田 統
弁護士、国際経営コンサルタント。
東大法学部卒業後、東京銀行、アリックスパートナーズなどを経て、現在、南青山 M's法律会計事務所に所属。
 
理央 周
コンサルタント、講師。
ジュピターテレコム、アマゾンなどでマーケティングに従事。2011年、マーケティングアイズを設立し、代表を務める。
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