ビジネス英語を身につけたい人のための学習プログラムマップ

●文法・ビジネス表現

企業の英文IRレポートは、ビジネス英語の最高の教材だ。日本語版と英語版を比較できるし、海外での資金調達に積極的な企業のそれは特に質がいい。企業HPから無料で入手できるのも嬉しい。

日本企業のIRレポート:ソフトバンクグループの英文IRレポートはとびきりクオリティが高い。セブン&アイ、トヨタ、KDDI、オリックスもおすすめ。

●ビジネス英会話

ビジネス英会話を学べる機会は少ないが、本で学ぶなら『即戦力がつくビジネス英会話 基本から応用まで』(日向清人著)がおすすめ。また、NHKラジオ「入門ビジネス英語」「実践ビジネス英語」は実践者の間でも評判がいい。

『即戦力がつくビジネス英会話』日向清人著 DHC
「実践ビジネス英語話」NHKラジオ

●ライティング

ライティングのスキルを独学で伸ばしていくことは難しい。信頼できるネイティブに添削を受け、書き直しながら仕上げていくのが上達の近道だ。ネーティブの講師が教えているビジネスライティングのレッスンを受講したり、有料の添削サービスサイト(ServiceScapeなど)を利用するのも手だ。サイトによってレベルはまちまちだが、添削者のレベルや引き受けてもらえる文章量は、料金に比例すると思ってよい。

BNC(British National Corpus):英国のコーパス(言語データベース)は、表現単位で検索できるので、あやふやなコロケーションがあった場合の確認に有用だ。
Lang-8:相互添削型SNS。自分の書いた英語をネーティブが添削してくれる代わりに、自分は日本語学習者のために添削に協力する仕組み。

●リーディング

「The Economist」「The Financial Times」など一流経済誌の記事を素材に編集された課題が送られてくる。学習者はそれを読み、設問に答えるなどしていくと英語力が向上する仕組み。

Business English Pro:「WISDOM SQUARE」のサイトには無料版の「Business EnglishLite」「動画で学ぶニュース英語!」も。

●プレゼンテーション

TEDは価値あるアイデアを世界に広めることを目的に活動する、米国の非営利団体。あらゆる分野の最先端の人々が登壇し、プレゼンテーションを行う。世界を変える人たちの驚きの発想、最高のプレゼン力を見せつけられる。

TED:Ideas worth spreading:世界で活躍する政治家、実業家、研究者、アーティストが世代や国境を越えて出演。アーカイブはTED.comで無料視聴できる。

中村澄子(なかむら・すみこ)
同志社大学卒業。地方放送局勤務の後、通訳術を学ぶ。エール大学でMBAを取得し、米国の金融コンサルティング会社日本法人立ち上げに参画。現在は東京・八重洲ですみれ塾を主宰。『TOEIC TEST 3カ月で高得点を出す人の共通点』など、ビジネス英語やTOEIC関連の著書多数。
(教えてくれた人=中村澄子先生)
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