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ビジネスで好まれる英語表現の例

オフィシャルなレターなら、相手に与える印象も考えなくてはならない。例えば、英語で「(支店を)設立する」を何と言うだろう? 辞書にはset up、found、establish、organizeなどの候補が載っているが、少しフォーマルな書類ではestablishが用いられるという。

こういうことは、いわゆる“英語の先生”にはわからない部分で、企業で経験を積んだ人からでないとなかなか教わることができない。ビジネス英会話(日常英会話ではない)となると、求められるスキルやマナーはさらに高度になる。

会議での戦略や交渉の流儀も、ビジネス英語で学ぶ領域だ。

「例えば米国本社と各国の支社を結んだテレビ会議でのシーン。用いられる言語は当然英語なのですが、提案が投げられたら即座に反応を示さなければなりません。ところが日本人は、内容が理解できても考えてしまう。そうしている間に他の支社に発言の機会を奪われてしまい、評価を落としているケースが多いと聞きます」

現場に飛び込めば、体で覚える部分もあるだろうが、それにはかなりの時間と労力を要する。一方、国内にいながらビジネス英語を学びたいという人は必要に迫られていることが多く、とてもTOEIC満点を目指している余裕はない。

「TOEICのスコアアップが、リスクヘッジ(英語力不足を理由に降格されない)や希望のポジションに就くための挑戦権になっているのは事実です。仕事のできる人、実力のある人が、英語ができないという理由で、何かを諦めなきゃいけないなんて悔しいじゃないですか。だからTOEICのミッションは短期間でクリアして、ご自分の世界を広げていってください」