辞めた社員に「働きやすい職場」と言ってもらえるか
とりわけ重要なのは人材のリテンションです。どうすれば優秀な人材が在籍し続けてくれるのか。優秀な部下が次々とやめていく場合には上司の管理能力に問題がないかどうかに注意を払います。 チームメンバーである部下たちが気持ちよく存分に働ける職場環境をつくることが、私が最も神経を使うところです。
退社した人たちに「あの会社は働きやすい職場だった」と、口コミで広めてもらえることは、終身雇用制がないアメリカでは人材獲得に大変重要です。どんな理由であれ、やめていく社員にはなるべく良い条件で次の職に移れるように出来る限り応援することにしています。そうすることで「キャリアアップにつながる会社」という評判が高まって、前向きで向上心のある優秀な人材がアキュセラを選ぶようになると考えています。もちろん、類似のプログラムで競合他社に行くケースについては採用時の契約である程度制限しているので、ここでの話には当てはまりませんが。
在籍し続けるか否かを早い段階で見極めることが大切だという理由は、前職における会社への貢献や功績が採用の評価に大きく影響するからです。前の会社に長く勤めていたわりにはそれを説明できるほどの実績がなければマイナスになりますし、たとえ勤続期間が短くても、相当の理由があればたまたま職場が合わなかったのだと納得してもらいやすいでしょう。ただ、早々と辞めてしまってばかりいる場合は協調性がないと判断されることもあるので、馴染めなければ辞めれば済むという単純な話ではないことはお察しいただけると思います。