東日本大震災から3年以上過ぎた現在、震災関連の死者数が2万人を超えた。我が国では地震予知の研究を数十年も行ってきたはずだが、なぜ事前に予知できなかったのか?

本書は、朝日新聞科学医療部のベテラン記者兼編集委員がその実情に迫った優れたドキュメンタリーである。

新聞記者には葛藤がある。記事を書く際に自らの価値判断をどこまで書き込んでよいものか。事実を正確に伝える一方、限られた字数の中で背景と今後の予測まで読者に知らせたい。著者は、巨大災害に直面した地震学者という「人」にポイントを置き、地道に証言を拾いながら日本の危うい状況を克明にリポートした。

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