急増しているLINE鬱
一方、一連の会話の流れが時系列で残り、相手がいつ自分の書き込みを読んだかがわかるため、「LINEの流れについていかなければ」という強迫観念も生み出します。スマホを見れば自分がいないときに盛り上がったやりとりが気になり、見なければ自分のいないところで何をいわれているかわからないという怖さがつきまといます。
また、相手の既読時間を見て、「あの人にはすぐ返事をしているのに、どうして私にはまだ返事がないの? もしかして嫌われている?」などと悩む“LINE鬱”の人も増えつつあります。
コミュニケーションツールとして、便利で楽しいLINEですが、真面目な人や神経質な人、几帳面な人ほど注意が必要です。LINEをやめられればいいのですが、ママ友や学校の連絡網にも活用され、場合によってはやめるにやめられない場合もあります。
自分の恋人や妻がLINEにはまっているのであれば、初めにリアルタイム感覚のチャットはできないことをはっきり伝えておくことをおすすめします。また、返信する余裕があったとしても、あえてタイムラグをつくることが大切です。
もし、即レス(即時に返信)してしまうと、相手は今後も即レスを期待するようになり、どんどん精神的に頼ってくるようになります。頼りにされるのはうれしいことですが、逆にストレスにもなりかねません。
LINEは男性にとっても、普段会話が少ない子供たちや、若い世代とのコミュニケーションツールとしての魅力があります。適度な距離を保ちつつ、上手に使いこなしたいですね。
インフィニティ代表取締役 牛窪恵
1968年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、大手出版社に入社。2001年、マーケティングを中心に行うインフィニティを設立。世代・トレンド評論家としても活躍。
1968年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、大手出版社に入社。2001年、マーケティングを中心に行うインフィニティを設立。世代・トレンド評論家としても活躍。
(構成=吉川明子 撮影=加々美義人)