市街地燃費の改善がカギ
ヴィッツの真骨頂は、バイパスや地方道など交通量の少ない道を交通の流れに乗ってクルーズするときだ。今年4月のマイナーチェンジを機に、ヴィッツは車両のエコ情報をきめ細かに表示できる液晶インフォメーションディスプレイをメーター内に設置。エンジンスタートからオフまでの区間燃費も簡単に計測できるようになった。
その区間燃費で最も良かったのは、愛知県の矢作川沿いでエコランアタックを行った時で、走行距離31.0kmで燃費計表示は30.7km/リットルに達した。また、交通の流れが速くなる夜の静岡県内のバイパスでも、走行距離89.3kmで26.4km/リットルであった。ちなみに試乗車の燃費計は2度の満タン法計測において、いずれも実燃費より若干悪い数字を表示しており。これらの区間でも実燃費は表示燃費よりさらに良好である可能性が高い。
巡航燃費がこれだけ優れているのにトータルで23km/リットルに終わったのは、市街地走行時の燃費が凡庸な数値であったためだ。ドライブを分析すると、クルーズ燃費では前出のスイフトをやや上回り、市街地燃費でスイフトを下回るというイメージで、市街地燃費を改善することができれば、さらに燃費の向上を図ることも可能だろう。