今、「自分の道は自分で開け」というブッダの教えに共感する人が増えているという。苦悩に満ちた現代にこそ、ブッダの言葉は力を持って我々の心に訴えかける。

「因果関係によって作り出されたすべてのものは無常である」(諸行無常)と智慧によって見るとき、人は苦しみを厭い離れる。これが、人が清らかになるための道である。

「因果関係によって
作り出されたすべての
ものは無常である」
(諸行無常)と
智慧によって見るとき、
人は苦しみを
厭い離れる。
これが、人が清らかに
なるための道である。
●ダンマパダ277

今から2500年前に仏教を開いたブッダ(釈迦)が実在の人物であったことは間違いありません。彼の残した言葉を知るには、最も古い経典の一つである『ダンマパダ』(「真理の言葉」という意味)を読むのが一番いいでしょう。現在残っているお経のほとんどは後世の人によって作られたものなので、ブッダの教えを正しく知るには、できるだけ古い経典を見る必要があるからです。今回は主にダンマパダの中から、いくつかブッダの言葉を紹介しましょう。