②「ご迷惑をおかけする」と先に詫びる
【型2 上司の不満を先取りして伝える
《お詫びのしようもないことでご迷惑をおかけしますが》】
上司が部下に抱く不満は、先ほど説明した「部下の仕事に対する姿勢」だけとは限りません。状況によっては、もう一つ別の不満が生じます。それは、「部下の不注意によって、自分まで迷惑を被ることになる」という不満です。
部下のミスは、組織として見れば上司の責任でもあります。問題が大きくなれば、上司自身が事情説明や対応を求められ、場合によっては評価にも影響します。そのため、部下のケアレスミスに対して感情的になってしまうのも、ある意味では自然な反応と言えるでしょう。
だからこそ、このような場面では、ミスの内容だけを伝えるのではなく、「上司にも迷惑をかけてしまうことは理解しています」という姿勢を、枕詞で先に示すことが重要になります。上司の立場や負担に配慮していることが伝われば、「事態を何とかしようとしている」という印象につながり、感情的な反応を和らげる効果が期待できます。
使用イメージ:
お詫びのしようもないことでご迷惑をおかけしますが、解決に向かって全力を尽くしますので対策について相談をさせてください。
「解決に向かって全力を尽くしますので」と伝えることで、上司に責任を委ねるのではなく、自分も主体的に対応する意思があることが伝わります。そのため、上司としても、「まずは一緒に解決策を考えよう」という気持ちになりやすく、部下にすべてを任せきりにしたり、感情的に責任だけを追及したりするのではなく、早期解決に向けた建設的な話し合いへと進みやすくなるでしょう。
【同様の枕詞】
・弁解のしようもないことでご迷惑をおかけしますが
・私の不注意で巻き込んでしまい申し訳なく思っておりますが
③「私の責任で処理します」と申し出る
【型3 上司の願望を先に口にする
《お手間を取らせぬよう私の責任で処理しますので》】
上司としては、部下の不注意によって発生した問題に対して、基本的には「まずは自分で解決してほしい」と考えています。そのため、この枕詞では、「自分なりに対応を進めており、上司には最小限の負担しかかけない」という姿勢を先に伝えることが重要になります。
そうすることで、上司は部下を責めることよりも、「できるだけ早く問題を解決しよう」という意識へと気持ちを切り替えやすくなるのです。
使用イメージ:
お手間を取らせぬよう私の責任で処理しますので、お知恵だけ貸してください。
「お知恵だけ貸してください」という表現には、答えを求めるのではなく、経験や知見を借りたいという謙虚な姿勢も伝わります。その結果、上司もアドバイスしやすくなり、「それならこうしてみたらどうだろう」と、自分の経験をもとに相談に応じてもらいやすくなるでしょう。
【同様の枕詞】
・私の方で決着を付けますので
・責任をもって処理しますので
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