きっかけは過去にクラゲに刺された経験

さらに、納豆アレルギーには意外な特徴があります。それは、過去にクラゲに刺された経験が関係している可能性があることです。

クラゲの毒に含まれる成分と、納豆の粘り成分には似た構造を持つ部分があると考えられています。そのため、クラゲに刺されたことをきっかけに体が反応しやすい状態となり、その後、納豆アレルギーを発症するケースが報告されています。

つまり、アレルギーの原因は直前の出来事だけとは限りません。何年も前の出来事が、思いがけず現在の症状につながっていることもあるのです。

対策の基本は、原因となる納豆を避けることです。

すでにお伝えしているとおり、納豆アレルギーは食べてから症状が現れるまで数時間から半日ほどかかることがあるため、「昨日の食事は関係ない」と思い込まず、前日まで含めて食事内容を振り返ることが大切です。

納豆
写真=iStock.com/yankane
※写真はイメージです

診断には詳しい問診のほか、血液検査などが行われることがあります。原因がはっきりしない場合は、アレルギー専門医に相談しましょう。

過去に全身のじんましんや呼吸困難などの重い症状を起こしたことがある人は、緊急時に備えてアドレナリン自己投与薬(エピペンⓇ、ネフィーⓇ)の携帯が勧められます。

納豆は健康食品として広く親しまれていますが、ごくまれにアレルギーの原因となることがあります。原因不明のじんましんや体調不良を繰り返す場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

60代女性…肉を食べて救急搬送

【肉アレルギー 虫刺されが招いたアレルギー】

60代の女性Gさんは、若い頃からキャンプが趣味で、山や草原で過ごすことが多く、虫に刺されることも珍しくありませんでした。ある時期から、外食後に全身のじんましんや腹痛、呼吸困難を繰り返し、救急搬送されるように。食事内容を詳しく調べた結果、毎回、牛肉や豚肉を食べた後に発症していることが判明。最終的に肉アレルギーと診断されました。

肉アレルギーを発症した人
イラスト=さのふうか

肉アレルギーの中でも、近年注目されているのが「α-gal(アルファガル)症候群」です。これは、牛肉や豚肉などの哺乳類の肉に含まれる「α-gal」という成分に対して、体がアレルギー反応を起こす病気です。

特徴的なのは、マダニに咬まれたことが発症のきっかけになる場合があることです。マダニに咬まれることで体がα-galに反応しやすくなり、その後に肉を食べるとアレルギー症状が現れるようになります。

また、一般的な食物アレルギーと異なり、食後すぐではなく、数時間経ってから症状が現れることも大きな特徴です。