46歳女性…ピンク色のマカロンで救急搬送

【赤い食べものアレルギー かわいいお菓子に潜む危険】

パリ在住の46歳の女性Eさんは、ピンク色のマカロンをひと口食べた直後、まぶたや唇が急速に腫れ、のどが詰まるような違和感と息苦しさを覚えました。数分のうちに声も出しにくくなり、呼吸も浅く速くなったため救急搬送されました。病院で血管性浮腫を伴うアナフィラキシーと診断され、原因としてマカロンに使われていた着色料によるアレルギーが疑われました。

マカロンを食べたら口の周りが腫れた人
イラスト=さのふうか

食品や化粧品などに使われる赤色の着色料「コチニール色素(カルミン)」によって起こるアレルギーで、正式には、「コチニール色素アレルギー」と呼ばれます。

コチニール色素は、エンジムシ(コチニールカイガラムシ)という昆虫から作られる天然由来の着色料で、お菓子や飲料、アイスクリーム、口紅などに広く使われています。

体がこの色素を異物と認識すると、じんましんやかゆみ、唇の腫れ、呼吸困難などの症状が現れることがあります。

特徴は、食べ物そのものではなく、色をつけるための成分が原因となることです。そのため、同じ色の食品でも、使われている着色料によって症状が出るときと出ないときがあります。

着色料のアレルギーは見つけにくい

コチニール色素によるアレルギーは、摂取後すぐ、あるいは数十分以内に症状が現れることが多く、重症化するとアナフィラキシーを起こすこともあります。

鈴木慎太郎『その不調、「かくれアレルギー」が原因かも』(あさ出版)
鈴木慎太郎『その不調、「かくれアレルギー」が原因かも』(あさ出版)

このアレルギーの原因が見つけにくい理由は、原因が食材ではなく着色料にあるためです。そのため、「いつも食べているお菓子なのに急に症状が出た」「同じ種類の商品なのに今回は反応した」といったことが起こります。これは、メーカーが着色料を変更していることがあるためです。

また、コチニール色素は食品だけでなく、化粧品や医薬品にも使用されています。そのため、口から摂取した場合だけでなく、皮膚や粘膜への接触が症状のきっかけになることもあります。特に新商品や海外製品、期間限定商品などは、思い込みを捨てて成分表示を確認することが、原因を見つける第一歩となります。

対策の基本は、コチニール色素(カルミン)を含む製品を避けることです。すべての赤色(ときにピンク色)の食品を避ける必要はありませんが、原材料表示を確認し、「コチニール色素」「カルミン」「E120」などの表示に注意しましょう。また、コチニール色素は口紅やチークなどの化粧品にも使用されることがあります。皮膚のかゆみや腫れなどを経験したことがある人は、使用している製品を見直してみることも大切です。

原因がはっきりしない場合は、食事内容や使用した化粧品などを記録し、アレルギー専門医に相談しましょう。原因を正しく知ることが、安全な予防につながります。

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