1日5〜6個食べた女性の胃に“石”が
柿を食べすぎると、まれにだが胃に“石”ができることがあるというのだ。
たとえば、「古賀総合病院の症例報告」では、干し柿を1日に5個から6個食べていた69歳の女性に最大3.7cmになる複数の柿胃石ができた症例が報告されている。
しかも、このような柿胃石が、腸に落下し、腸閉塞(イレウス)などを合併すると、手術が必要になる場合もあるという。
「三豊総合病院の症例報告」では、5カ月前に柿を連続して摂取した82歳の男性に、嘔気(吐き気)や腹痛などの症状が現れたという。原因は柿胃石が腸に落下したことによる腸閉塞(イレウス)と考えられた。そこで、手術となったが、退院20日後に、今度は別の柿胃石の落下によると考えられる腸閉塞が再発。再手術となったという。なお、この男性はその後無事に退院したそうだ。
“渋みの成分”が胃の中で固まる
では、このような柿胃石はどのようにして形成されるのだろうか。
「香川県立中央病院の症例報告」によると、柿に含まれる渋み成分であるタンニン酸が、胃酸の作用を受けて、水に溶けにくくなり、消化しづらくなって、周りの食べ物の残りカスなどを取り込んで固まり、柿胃石が形成されるという。我が国ではこのような柿胃石が胃石全体の60%から70%を占めるという。
同症例報告書によると、その自覚症状としては、心窩部(みぞおち)の不快感、腹部膨満感、悪心(吐き気)、嘔吐などがあるとされている。
では、どんな人が特に注意すべきなのか。「徳島大学大学院などの症例報告」によると、糖尿病による神経の障害や胃の切除などで、胃の中身が腸へ送られにくくなっている人に、柿胃石はできやすいという。ただし、柿を大量に食べた場合には、健康な胃でもできることがあるので注意が必要だ。
そして、このような柿胃石の治療にはコンビニやスーパーでよくみかける、あの炭酸飲料が医療現場で実際に使われることがあるという。

