永田町ムラ的な結集はさらなる政治不信を招く
「野党の中核」を作り直さなければいけない。しかし、野党第1党が文字通り粉々になった今、それらをもう一度無理やりまとめて「大きな塊」を作るのは、もはや無理だと言っていい。そもそも、選挙という民意を経ずに、国会議員が「永田町の論理」で離合集散を繰り返すこと自体が、有権者に嫌悪されている。野党が「大きな塊」づくりに向けてあがけばあがくほど、有権者の支持は離れていくだろう。
発想の転換が必要だ。さまざまな色を持つ「多弱」の野党をまとめ、何色かわからない「大きな塊」を作る構想は、一度捨てたほうがいい。野党が「多弱」のまま、高市早苗政権に対峙する1点で緩くまとまる「大きな構え」を作る方向に切り替えるべきだ。
その意味でも重要なのが、10月5日召集とされる臨時国会への対応だ。
野党第1党は粉々になったが、野党議員が辞職したわけではなく、衆院の与野党の勢力は変わっていない。参院は現在も与党が過半数割れしている「ねじれ国会」だ。議員数だけに着目すれば、今回の中道のゴタゴタは、国会での野党の力を急激に削いだわけではない。参院と上手く連携できれば、野党は現有勢力のままでも、かなり戦えるはずなのだ。
参政から共産までをまとめられるテーマで臨時国会に挑む
国会では、連立政権を組む自民党と日本維新の会以外は、全政党が「野党」である。高市政権を「右から」批判する政党も、「左から」批判する政党も、「提案型」と称して与党にすり寄る政党も、政権批判に徹する政党も、国会ではすべて「野党」という役割を与えられている。
これらの野党の中で「次の臨時国会で、共同して高市政権と対峙すべき大きな争点」を共有する。まずはここから始めてほしい。一つの政党ではないから、個々の基本政策の違いには目をつぶる。臨時国会での重要テーマについて、メディアが「○○の与党vs××の野党」と簡単に見出しを書けるくらいに、徹底して与野党の対立構造を確立するのだ。
「右端の野党と左端の野党が共闘できるわけがない!」という脊髄反射的な反応もありそうだが、国会の戦いを知っていればそれも可能だ。今年の特別国会でも、与党が衆院予算委員会で、採決の前提となる中央公聴会の日程を「数で押し切る」形で決めようとしたことに、参政党から共産党まで反対した。日本国旗を傷つける行為に罰則を科す日本国旗損壊罪法案の審議では、全野党が衆院本会議の採決を欠席した。
「高市政権の強引な国会運営に反対する」1点で、政策の異なる野党がまとまった。国会とはそういう場なのである。
臨時国会で「全野党で共同して高市政権と対峙すべき争点」とは何なのか。二つ挙げたい。

