高野誠鮮(たかの・じょうせん) 1955年、石川県羽咋市生まれ。科学ジャーナリスト、構成作家などを経て84年羽咋市臨時職員になり、宇宙博物館「コスモアイル羽咋」をつくり話題に。2005年、過疎高齢化が深刻な同市神子原地区を年間予算わずか60万円で立て直すプロジェクトに着手。4年後に限界集落からの脱却に成功し、スーパー公務員と呼ばれる。

舞台は石川県羽咋市の神子原(みこはら)地区である。人口はかつて1000人を超えたがいまや半減、加えて65歳以上の住民が半数を占める限界集落だ。

この過疎の村を覚醒させ、限界集落から脱却、ローマ法王に献上の「神子原米」というブランド米を生み出すことに成功した羽咋市役所の職員、高野誠鮮さん(58歳)の記録である。

高野さんは羽咋市の名刹の次男だが、跡継ぎとして東京から戻り、市の臨時職員として奉職、農林課に属していた。平成17年4月、市長から2つの命令が下る。(1)過疎高齢化集落の活性化、(2)農作物を1年以内にブランド化せよ――。