「道に迷ってさまよったとは思えない」
携帯電話も手がかりにはならなかった。旧型のiPhone 8に電波が届くのは山頂か麓だけとみられ、下山を始めた後の通信記録はない。
もし麓の幹線道路まで下りていれば、基地局につながったはずだ。ところが、その記録は残されていない。携帯電話は山から一度も出ていないのではないか――ロサンゼルス・マガジンはそう指摘する。
彼女が山にいたと証言できるのは、同行者2人だけだ。山頂で撮られた写真を提供したのも、同行の男性だった。
「これは不可解な事件だ」と、失踪や犯行の現場から行動範囲を割り出す地理的プロファイリングの専門家であるダグ・マクレガー氏は、ロサンゼルス・マガジンに評している。
「彼女は体力があり、経験も豊富で、聡明だった。道に迷ってさまよったとは思えない」。ただしマクレガー氏は、「科学技術やUFOのレベルで大きな陰謀があるとは思わない」とも述べている。遺族も、彼女が機密任務に関わっていたとの見方は否定している。
レザ氏がこの世界に入ったのは1980年代末、ロケットダインでのことだ。1990年代には、高温高圧のロケットエンジンのなかでも燃えず、壊れないニッケル基合金を共同で開発した。その名は2010年の特許出願書類にも、共同発明者として刻まれている。
事情聴取の2週間前に亡くなった情報将校
さらに、別のケースがある。元米空軍情報将校のマシュー・サリバン氏は2024年、UFOに関する内部告発をめぐる事情聴取を目前に控えて亡くなった。
CNNによると、バーリソン氏がFBIに捜査を求めている。事情聴取を予定していた矢先の死であることから、同氏はFBI長官宛ての書簡で「彼の死を取り巻く突然かつ不審な状況」であると言及し、作為が働いた可能性に懸念を示した。バーリソン氏が接触を図っていたマッカスランド氏の失踪と、構図が重なる。
ただし、ニューヨーク・ポストによると、バージニア州の監察医事務所の記録では、死因はアルコールと複数の処方薬が重なったことによる偶発的な中毒死とされている。
事態は議会を動かした。ロサンゼルス・マガジンによると、今年3月25日、議事堂内の機密取扱施設(SCIF)において、非公開のUAPブリーフィングが開かれた。
具体的に何が話されたかは機密のままだが、UFO情報の開示を訴えてきたティム・バーチェット下院議員は、会合の場でマッカスランド氏の失踪が取り上げられたとほのめかしている。
加えて、UFO研究者のスティーブン・グリア氏は、連邦政府内で極秘の捜査が進んでいると主張する。機密を知りすぎて連れ去られた者もいれば、尋問を受けたり犯罪行為で訴追されたりしかねない「アセット(情報源)」であったがゆえに、自ら姿を消した者もいるとの主張だ。
「ジェームズ・ボンドの映画のようだが、冗談ではない」。「名乗り出ようとしてきた英雄的で愛国的な人々がいるのに、米政府は十分な保護を与えず、彼らを見捨ててきた」とグリア氏は述べ、内部告発者保護の強化を求めている。

