なお、けり出し歩きを行う時は、通常の歩行よりも歩幅を10~20センチ広げてください。つま先で地面をしっかりけって歩くと、自然と歩幅が広がるはずです。歩く速度も速くなり、運動強度が増すので糖尿病の運動療法としての効果が期待できます。

運動習慣がなかった人がいきなり運動強度の強いけり出し歩きを行うと足の炎症を起こしたり、筋肉を痛める恐れもあります。そういう方はまず普通のウォーキング30分を1週間ほど続けてから、けり出し歩きを始めてみましょう。

その時も最初は10~20メートル程度のけり出し歩きを。けり出し歩きに慣れてきたら、徐々に距離と時間を延ばしていくとよいでしょう。

血糖値を下げるためのウォーキングは、血糖値が上昇してくる食後30分~1時間の間に始めるのが理想です。特に血糖降下剤を飲んでいる場合は、この時間帯に運動すると非常に効果が上がります。

というわけで、毎食後30分~1時間の間にウォーキング+けり出し歩きをするのが理想ですが、無理な場合は、毎日1回でよいので食後に歩く習慣をつけましょう。なお、糖尿病の症状が重い場合、極端に暑い時期や寒い時期に歩くと体調が悪くなる危険もあります。体調には十分気をつけ、無理はせずに楽しみながら歩いてください。

※本連載は『太ももを強くすると「太らない」「超健康」になる』(宮崎義憲 著)からの抜粋です。

【関連記事】
なぜ「太ももあげ運動」で若返るのか?
最新ルポ・本当は恐ろしい「歯周病」
「ボケない、寝たきりにならない」小さな習慣
健康診断の数値を半年で劇的に改善するには