石破前首相が感じ取ったメッセージ

天皇皇后のオランダ・ベルギー訪問は2週間という長いものだった。石破茂前首相が首席随員として同行した。

石破氏は帰国後、訪問の前後に陛下と一緒に食事をする機会があったことを明かし、「具体的な内容はお話しできないものの、天皇陛下のお話を直接伺う機会を得られたことは大変ありがたく、貴重な経験であった」と語っている。

さらにサンデー毎日(8月9日号)ではこうも語っていた。

「もちろんお血筋も大事だが、環境はそれ以上に大事ではないか。普通の家で育った人は、相当な覚悟と見識、勉強がなければ皇族にはなれない」

これは、旧皇族から養子をとり、その男性が結婚して男の子が生まれれば、天皇になるという改正皇室典範への痛烈な批判である。

刮目すべきは、石破氏がはっきりとこういっていることだ。

「愛子天皇論にしても男系養子論にしても、『推し活』的なものだけでは説得力を欠く。憲法との整合議論が重要だ。勉強し、よりよい皇室典範を構想、提起してみたい。法律であるならば再改正することが可能だからだ」

改正皇室典範は30年ごとに見直されるとなっているが、それを待たずに再改正すべきだといっているのである。

石破氏が再び首相に返り咲くのは夢のまた夢だろうが、今回の皇室典範“改悪”に違和感を持っている政治家が、自民党内にも多くいるのは間違いない。

支持率急落の背景

私は、以前の記事でも、「愛子天皇」問題は、スパイ防止法や国旗毀損罪よりも“わかりやすいテーマ”だから、もし高市政権が愛子天皇の可能性を潰すようなことがあれば、国民から多くの批判を浴び、政権そのものが揺らぎかねないと書いた。

残念ながら、高市首相は国会でこの問題について十分審議せず、また国民の声も聞こうともせず、ゴリ押しして成立・公布させてしまった。

しかし、愛子天皇を“封印”してしまった高市政権は、それ以降、国民から手厳しい批判を受け、支持率は急降下した。

慌てて、来年4月に食品の消費税を1%に必ず下げると断言したが、すでに物価高に苦しんでいる国民から、「遅すぎる」「財源はどうする?」という怨嗟の声が巻き起こり、支持率は下げ止まらない。

「愛子天皇」を阻んだ高市首相と麻生副総裁は世論に敗北する“予感”が、私にはしている。

そんな空気の中、秋篠宮がパラグアイ公式訪問前の8月13日に夫妻で会見に応じ、驚くべき発言をしたのだ。

秋篠宮は兄の代わりに、皇室典範を改正した高市政権に対して“疑義”を呈したのである。