ドイツで介護に対価が支払われるワケ
ドイツでなぜ、専門家でない人たちによる介護に対価が支払われるようになったかというと、一つには介護保険導入が東西ドイツ統合の5年後(1995年)だったために、旧東ドイツに介護事業所がほとんどなかったこと。
さらに旧東ドイツの給与水準が旧西ドイツの3分の2程度であり、要介護者のいる旧東ドイツの家庭では、金銭的にも介護サービスを使うことができなかったことと、介護家庭への経済援助が必要だったこと。
また、ドイツでは基本的に子どもの家族と同居はしませんし、日本の要介護3以上にしか介護保険が適用されません。そのため、専門職による介護だけではカバーできないことが多く、隣人や友人、教会関係者などが手助けするケースが多々あるのです。つまり、疑似家族です。
ただ、素人による介護であるため質の担保ができませんし、認知症高齢者に対する虐待なども大きな問題になっているようです。
助け合える関係のつくり方
なかなかうまくいきませんが、ではどうするか?
一例として、災害支援を核にして自治会活動を再生し、住民同士が助け合えるつながりを作ろうとする動きがあります。
近年増えている豪雨などの災害に備えるには、その地域に住む高齢者や障碍者、ひとり親家庭などを、緊急時にどう支援するかを考えなければなりません。そのような課題を住民同士が知恵を出し合って解決し、避難訓練などで実際に顔を合わせることで、平時から見守り合い助け合える関係を作っていくのです。
私自身は「ミニらいとモルックⓇ」というユニバーサルスポーツを普及させることによって、心身の機能低下を防ぐとともに、支援が必要になったら助けてもらえるような関係作りができるのではないかと考えて、活動しています。
ミニらいとモルックは、やってみるとわかりますが、かなり熱くなるゲームであり、しかも参加者同士が楽しさや嬉しさを共有できるため、野球やサッカーのサポーター同士が仲良くなるように、参加者同士が仲良くなれます。心理学的にはこのような状態を「情動伝染」といいますが、顔馴染みになって気持ちを通わせた人たちとなら、ちょっとした助け合いも気軽にできるのではないでしょうか。



