地頭のよい子はいったいどんな家庭で育ったのか。東大出身の著作家・西岡壱誠さんは「東大合格者に聞くと、育った家庭には時間管理のルールや親子の言葉のやりとりなどに多くの共通点がある」という――。

※本稿は、西岡壱誠『子どもの地頭が育つ後悔しない子育て』(総合法令)の一部を再編集したものです。

東大・赤門
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複数の集中できる場を用意する親の役割

子どもの学力を伸ばすために必要なものは、なんだと思いますか?

こう聞かれると、「教材」「やる気」「時間」など、さまざまな要素を思い浮かべるかもしれません。しかし、意外と見落とされやすいのが“環境”です。

とりわけ、家のなかでどこに座り、どのように学習するかといった環境設計が、子どもの集中力や学習習慣に大きな影響を与えます。

子どものために準備してあげたいのは、座った瞬間に勉強を意識するしっかりとした勉強机です。簡易的な机ではなく、中学生や高校生になっても長く使えるサイズと機能を備えた机を選んでください。

子どもにとって、「この机に座ると勉強モードにきり替わる場所」があると、集中力のスイッチが入りやすくなります。逆に、リビングの端などで毎回場所を変えながら勉強をしていると、集中力を発揮するまでの助走にエネルギーを使ってしまいます。

「家=勉強の場所」と決めつけない

とはいえ、家で勉強するのが苦手なタイプの子も一定数います。

これは性格や集中のリズムの違いであり、怠けているわけではありません。最近はスマートフォンやタブレット、ゲーム機などの誘惑が多くあり、リビングでも自室でも、こうした誘惑に気を取られて、すぐに集中がきれてしまう子も珍しくありません。

そんな場合は、「無理に家でやらせよう」とせず、“家以外”で勉強できる環境を一緒に探すことです。図書館やファミレス、カフェなど、環境が変わるだけで集中力を発揮する子もいます。雑音のあるほうが集中できる子もいますし、「お金を出して勉強する」という感覚が、本人の意識を引き締めるきっかけになることもあります。

大切なのは、「家=勉強の場所」と決めつけないこと。

場所にかかわらず深く集中できる子になってほしいと願うなら、いろいろな場所で集中する練習をさせてあげましょう。朝は自宅の机で短時間、放課後は図書館、土曜の午後はカフェで集中タイムなどといったように“学習拠点を複数もつ”ことで、場所と目的をきり替える習慣が身についていきます。学ぶ場所の多様性が、どんな環境でも集中できる力を育てるのです。