顔を見て伝えると親子の“信頼を生む”
子どもに対する愛情と期待から、多くの親はもっと上を目指してほしいと考えます。しかし問題は、その気持ちをどう伝えるかです。ストレートに伝えてしまうと、子どもはプレッシャーや否定として受け取ってしまう場合も多いでしょう。
進路について話すときは、目指すべき理由ではなく、“目指せる理由を伝える”ことです。「あなたは地頭がいいから、これもできると思う」「人の話を丁寧に聞ける力があるから、こういう学部にも向いているかも」といった具体的な可能性の言葉は、子どもに「自分は自分で感じているよりも、自分に期待してもいいのかもしれない」と将来を前向きに考えるきっかけになります。
LINEで「ごはんできたよ」はダメ
一方で絶対に避けたい伝え方は、「私の子なんだから行けるでしょう」といったDNA型の期待です。親の実績や固定観念で子どもを判断する言葉は、努力よりも義務を押しつけられている感覚になってしまいます。
さらに、直接子どもの顔を見て伝えることを意識してください。
現代はLINEやチャットなどの便利なツールでコミュニケーションが簡単に済んでしまう時代です。たとえば、「ごはんできたよ」とメッセージを送るだけで済ませたり、進路や学校での相談もチャットで済ませてしまったりする。大事な話もすれ違いで顔を合わせずに済ませることが増えている家庭が多いのです。こうした習慣が続くと子どもは、必要な情報だけをやりとりする存在だと感じてしまうかもしれません。
このような時代だからこそ、顔を見合わせて話すことに価値があります。人は、言葉だけで会話しているわけではありません。声のトーン、目線、間、表情、うなずきなどの言葉以外の非言語情報が、相手の心を動かします。
特に思春期の子どもは、言葉にできないモヤモヤを抱えていることも多く、食卓での「元気ないけど大丈夫?」「今日、学校どうだった?」といった何気ないひとことが、想像以上に心を動かします。
忙しい共働き家庭では、朝ごはんや夜ごはんの時間を意識的に確保し、必ず顔を合わせて会話する習慣をもつこと。全部の食事を一緒に取るのが難しくても、「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえり」「今日どうだった?」と顔を見て話す時間を意識してもつようにしましょう。

