「一つのサムスン」を掲げて3000人が集結
サムスン電子は、半導体事業以外にもデジタル家電(スマホや家電)、ディスプレイ、車載関連事業(ハーマン・ブランドで展開)の事業を運営している。今年、半導体事業に属する従業員は、高額の賞与を手にすることになるだろう。一方、それ以外の事業部門の従業員の賞与は、半導体部門の100分の1に留まるといわれている。
その状況に、不満を募らせる人が増えるのは当然だろう。労働組合内部では、半導体事業の組合員と、非半導体部門の人の間で、利害の対立が表面化した。事実上、サムスン労組は半導体とそれ以外に分裂した。
7月16日、水原(スウォン)のサムスン電子本社前では、非半導体部門の労働組合(“共に歩む労組”)が、“一つのサムスン”のスローガンを掲げ抗議集会を開いた。参加者は3000人規模と報じられた。労働組合参加者も、そうでない従業員も参加したようだ。
半導体部門が伸びたのは全社員のおかげ
もともと、非半導体部門の労組には、2000人程度の組合員がいたと報じられている。ところが、今回のボーナス超格差問題をきっかけに、組合員数は2万9000人近くに急増したようだ。非半導体部門の組合員の中には、高いボーナスを払えない事業部門は捨てられたのも同然として、事務所前に焼香所を設けた人もいたと聞く。
一連の抗議活動には、会社の予算配分とボーナス支給は整合的でないとの問題意識も影響しただろう。サムスン電子は、4つの事業分野で獲得した収益を、その時々の事業環境の中で、最も成長期待の高い分野に配分してきた。
それが、今回は非半導体部門が主体だったわけだ。その結果、ボーナスは半導体とそれ以外で100倍の差がついた。それに納得がいかない従業員も多いとみられる。
サムスン電子の組織内対立は、かなり深刻のようだ。今後、半導体分野ではSKハイニックスを上回る給与、賞与、待遇を求める従業員が増えるだろう。それに動かされるように、他の部門でも半導体部門と同等の待遇を求める従業員は増えるだろう。

