自分で克服すると“世界が広がる”
得意不得意は、人それぞれ。あることに関しては有利だった人が、別のことに関しては不利になったりするから面白いですよね。
あなたが子どもの頃にも、勉強では全然ダメな生徒が、運動会になるとスターになるというようなことがあったでしょう。大人になってからも基本的にはそれは変わらなくて、だからこそいろいろな職業が成り立つのです。タクシーの運転手は運転のプロだし、医者は医学のプロ。SEはコンピュータのプロです。もちろん、こうしたプロにまかせるべき分野はたくさんあります。
かといって、なんでもかんでも他人に任せていたのでは、自分の成長も限界があると思います。たとえばコンピュータなら、SEのようにプログラムまで組める必要はありませんが、まったく操作できないのでは困りもの。
「スマホはともかく、パソコンが苦手で……。書類づくりとか表計算は、できるだけ避けてきちゃって」
なんでもスマホで済んでしまう時代ですが、もう少し頑張ってITを使いこなしてみると、世界が広がっていきます。ここは、重い腰を上げてみる必要がありそうです。最初は大変でも、自分で操作できるようになれば世界がうんと広がりますよ。苦手なことを克服するのに、年齢はあまり関係ありません。いくつになっても遅すぎることなど、思うほどないでしょうから。
あなたの苦手なことは何でしょうか? 英語でも水泳でも料理でも車の運転でも、あきらめることなくチャレンジしてみては?
「強すぎる意志」は身を滅ぼす
ただし、1つ注意点があります。いざ始めて「毎日やらなくては」と意気込みすぎると、かえって続かなくなるのです。ドラえもんには、こんなシーンがあります。
「きみはしょっちゅういろんな決心をするけど、いっぺんでもやりとげたことあるか‼」
のび太はドラえもんから厳しく指摘されました。
「いわれてみればぼくは意志が弱い……」
のび太としても、認めざるをえません。そこで、意志がとても強くなるひみつ道具「強いイシ」を出してもらいました。この石に決心を告げ、やり通す時間を設定すると、その時間中は放棄することが許されません。もし放棄しようものなら、頭やお尻に乱暴に石がぶつかってきます。
「ジョギングをやりとげてみせるぞ‼」
のび太は誓い、時間を一時間にセットしました。ところが、ジョギングの終了時間になっても、石はのび太を追いかけてきます。ドラえもんが確認すると、時間設定目盛りが一年間と誤ってセットされていたのです。
そのため、のび太がジャイアンの家に隠れても、しずちゃんの家で服を着替えて変装しても、石は執拗に追いかけてきます。
幸い、ドラえもんがひみつ道具「タイムふろしき」でスポッと包んでくれたので、時間の動きをストップさせることができました。この騒ぎで得た教訓を、のび太は、このようにまとめました。「強すぎるイシは身をほろぼす」。
『てんとう虫コミックス ドラえもん 第43巻』小学館 第12話目「強〜いイシ」

