東久邇家と竹田家の場合
東久邇家は、女系(昭和天皇の第1皇女・照宮成子内親王と盛厚王が結婚)を介して、旧宮家の中では現在の皇室と最も血縁が近い。同家をめぐっては、昔の出来事として故・稔彦氏が「ひがしくに教」の立教を企てたが宗教法人として認められなかったことや、旧麻布御殿や旧高輪南町御用邸などの所有問題で国を相手取って2度も訴訟を起こした、などの話題がある。
現在、民間の団体によって「東久邇宮」を冠した表彰が(受賞者が一定の費用を支払って)なされている。その表彰状には、今も「名誉総裁 東久邇盛厚」と故人の名前が記されているようだ(押印もあり)。同家との関係はどうなっているのだろうか。
竹田家の場合は、同じく女系を介して明治天皇につながる(第6皇女・常宮昌子内親王が恒久王と結婚)。しかし、関係者の中には大麻取締法違反で逮捕され有罪判決を受けた人物とか、オリンピック招致をめぐる疑惑からJOC会長の退任を余儀なくされた人物、あるいは過激な政治的発言を繰り返し、裁判で「まさに『差別主義者』との評価を受ける余地がある」と認定された人物などがいる。
養親にも疑問符
一方で、養親についてもリアリティの点で疑問符がつく。候補になり得るのは常陸宮家、三笠宮寛仁親王妃家、三笠宮家、高円宮家の4宮家だ。
しかし、常陸宮家は常陸宮殿下が90歳で華子妃殿下が86歳というご高齢なので、常識的に考えて難しい。
寛仁親王妃家の信子殿下は、よく知られているように、養子案の強力な推進者である麻生太郎自民党副総裁の実の妹であられる。よって、養親になられるには「政治色」が強すぎる。
三笠宮家の彬子女王殿下、瑶子女王殿下はともに独身でいらっしゃる。今のご年齢であえて養子を迎えるのは不自然だろう。また、同じく麻生氏の姪にあたられるので政治色をぬぐえない。
とくに彬子殿下は京都にも生活拠点をおもちだ。そのため、養親のハードルはより高いだろう。信子妃殿下とのご関係が思わしくないのも障害になる。
高円宮家には独身の承子女王殿下がおられる。承子殿下は、身分保持を可能とする典範改正後に、ご結婚も視野に入っているとの情報がある。その場合、独立した生計を営まれることになる。
そうした展開になれば、高円宮家は一見、養子を受け入れやすくなるようにも思われる。だが、女性天皇に好意的とされる久子妃殿下が、果たして養親になられるかどうか。
そもそも、養子案に対して天皇陛下も上皇陛下もネガティブな捉え方をされていることが、すでに知られている(「文藝春秋」7月号、「読売新聞」7月18日付ほか)。そうした中で養親になることは、皇室に分断を持ち込みかねず、また自ら孤立することにもなりかねない。


