加給年金+年金増額を実現する裏ワザ

――約210万円はちょっと痛いかも……。できれば避けたいです。

これを避ける対策として有効なのが、「老齢基礎年金だけを繰り下げる」という方法なんです。

――この場合も片方繰下げが裏技になるんですね!

図表4のように、夫は老齢厚生年金を65歳で受け取り、老齢基礎年金のみを70歳まで繰り下げれば、「加給年金の受取り」「繰下げによる増額」と両方のメリットを受けられます。

――なぜこのようなことができるんでしょうか。

加給年金は老齢厚生年金に対する加算で、セットで支払われるからです。つまり、老齢基礎年金とは連動していないんです。

――だから、老齢基礎年金を繰り下げても影響を受けないんですね。

加給年金も受け取りたいし、繰下げをして年金額も増やしたいというときは、老齢基礎年金のみを繰り下げればいいわけです。

――両方を繰り下げて損をするのは避けたいので、覚えておきます!

振替加算の優先度は世代によって違う

一方で、振替加算(第1回)はどうでしょうか。図表5を見てみましょう。振替加算は配偶者(この場合は妻)の老齢基礎年金に紐づく加算です。妻は65歳から老齢基礎年金を受け取り、繰下げをする場合は老齢厚生年金のみを繰り下げれば、振替加算を受け取ることができます。

――ですが、確か振替加算はわたしたち世代ではもらえないか、もらえたとしてもごくわずかな金額でしたよね。繰下げをして年金額を増やすほうがお得なこともあるんでしょうか。

そうなんです……。特に若い世代になるほど、受け取れる金額は少ないので、シミュレーションが必要になりますね。