AI三銃士の残り2社が上場すると…

目先、日米韓台などの株価は、荒い値動きを伴いつつ上値を試す可能性はある。6月、米金融機関の調査によると、世界の投資家は高値を警戒した株式の保有を部分的に削減した。そうした投資家の行動が、足元の株価下落につながったのだろう。AI関連株の推移に関しては約56%の投資家が「ブーム」と回答したという。

過去のバブル、相場ブームのピークでは、投資家の約70%が強気心理に浸ったとの報告もある。世界の株式市場が絶頂期を迎えるまで、もう少し上値はありそうだ。ただ、永久に株価が勢い良く上昇し続けることは考えづらい。どこかで強気相場は転換点を迎えるだろう。

それがいつか予測はできないが、一つのシナリオとして、アンソロピックとオープンAIの上場は金融市場に大きな影響を与える可能性がある。両社とも、年内から2027年にかけて上場すると報じられている

左)ダリオ・アモデイ、右)サム・アルトマン
左)アンソロピックCEOのダリオ・アモデイ(写真=TechCrunch/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons)、右)オープンAI CEOのサム・アルトマン(写真=TechCrunch/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons

AI三銃士がそろって上場することに沸き立つ投資家はIPOに参加し、利益を得ようとするだろう。

上場を機に、3社の成長が加速するとの楽観も一時的に膨張しそうだ。それは、演算とメモリー半導体、関連する製造装置メーカーや半導体部材企業の株価押し上げにつながる可能性を持つ。

世界の投資家が夢から醒めた時

多くの投資家は、AIが世界経済の高成長を可能にすると思い込むかもしれない。短期的に、夢を買おうとする投資家は増えるだろう。強気心理をよりどころに、株式投資で利益を上げることは容易だと誤認することも懸念される。そうした状況こそ、相場急落のトリガーになる恐れが高い。

相場は自分の意のままと思い込む投資家は、価格下落リスクを無視している。その中で、IPO前後で喚起塗りが増えることも、相場の楽観論を挫く要因になるかもしれない。そうなると、株を売る投資家は増える。

売るから下がる、下がるから売るという具合に、弱気心理は連鎖するだろう。株式市場の不安定性が高まる中で、米国の金利が上昇するようだと、消費者や企業経営者のマインドも悪化する。その場合、実体経済にも無視できない下押し圧力がかかるだろう。ここから先の株式投資のリスクは慎重に考えたほうがよいかもしれない。

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