関連性が高いDH制の有無
有力な意見として「DH(指名打者)制の有無」が挙げられる。DH制は1973年、MLBのア・リーグでの導入を皮切りに、NPBでも1975年からパ・リーグが採用した。しかし日米ともにもう一方のリーグであるナ・リーグとセ・リーグは投手が打席に立ち続けてきた。
MLBでは1997年からリーグをまたいだ交流戦「インターリーグ」が始まったが、ナ・リーグもDH制を導入する前の2021年まではア3482勝に対し、ナ3180勝。ア・リーグが大きく勝ち越していた。
ナ・リーグも2022年からDH制を導入したが、それ以降のインターリーグの勝敗はアが1323勝、ナが1320勝とほぼ互角になっている。このMLBの例を見ても「交流戦においてはDH制がないリーグのほうが弱い」ということは言えそうだ。
セ・リーグはDH制を頑なに拒み続けてきたが、2026年から東京六大学リーグ、関西学生リーグ、そして高校野球で導入されたこともあり、2027年から採用することを決めた。
伝統に固執しすぎた
セは1949年の創設以来、パをライバル視し、共同歩調を取ることを潔しとしなかった。近年では2011年の東日本大震災の際に、開幕時期を巡って対立したのが記憶に新しい。両リーグで開幕日が異なることも珍しくなかった。
1975年にパがDH制を導入した時にはセは長文の「導入しない理由」を発表、野球の伝統を壊すとまで言及した。それだけに今回のDH制導入には抵抗感が大きかったようだ。2009年にセントラル、パシフィック両連盟はNPBコミッショナーのもと統合されたが、それ以降も両リーグの対抗意識は強かった。セが対抗心からDH導入に逡巡し続けたことが、交流戦でのセの劣勢を招いた可能性も大いにある。
もう一つ、関係者の間でいわれているのは「投手のレベルの差」だ。両リーグ12球団の主力級の先発投手と救援投手各2人の「最高球速」「平均球速」を並べるとこうなる(図表3、4)。


