年をとるほど「気が合うか」を求める

もっとも、現役世代のように職場の人間関係にストレスを溜めながら働く必要はありません。適度に体を動かせば元気な状態を保てますし、働くことでほどよく頭を使ってクリアになります。

社会へ出ることは、新しい興味を見つけるチャンスにもなります。まだまだ体力があるから、ウーバーイーツの配達をしてみようかな、運転が好きだからタクシーの運転手をやってみようかななど、今までやったことのない分野の仕事に挑戦してみようと考えるのは、楽しいことではありませんか。この先も長く生きる上で、未来が開けるいい考えです。

女性が男性に対して持っている偏見のひとつに、「どうせ男は若い女性が好きなんでしょ」というものがあります。けれども、私くらいの年齢になるとどうやらそうでもなさそうです。

この4、5年のうちに、私の東大医学部の同級生が、3人再婚しました。その3人が皆、同年代の女性をパートナーに選んでいるのです。

幸せなシニアカップル
写真=iStock.com/Vadym Plysiuk
※写真はイメージです

1人目は、昔から結構モテてルックスもよく、人が羨むような出世もしていました。若い頃に2回結婚していて、奥さんは1回目も2回目もモデルのような美人で華やかな暮らしをしていました。けれども、どちらもわがままだったらしく2回離婚。そして最近、高校の同窓会に参加した時にバツイチの同級生と再会して、早速意気投合、3回目の結婚をするに至ったのです。

1回目は属性、2回目は相性で選ぶ

2人目は1回目の奥さんが20歳年上で、2回目の奥さんは20歳年下でした。その相手がまたわがままで、近所の同年代の飲食店の女性に相談に乗ってもらっているうちに恋が芽生えてしまったそうです。それで2回目の離婚、3回目の結婚をしています。

書影
和田秀樹『60歳からの人間関係整理術』(河出新書)

3人目は秀才で、アメリカに渡って医者として成功、現地でアメリカ人の奥さんと結婚しました。けれどもその奥さんがまたわがままだったので、離婚してシングルファーザーとして子どもを育て上げ、日本に帰国。同級生の紹介で、同い年くらいの女性と結婚しました。

このように、年をとればとるほど、相手のルックスや年齢の若さよりも、気が合うかどうかを求めるようになるものでしょう。

1回目の結婚は、たいてい相手の属性を見ることが多いものです。男なら相手のルックスにこだわるし、女性は相手の財力や肩書きを考えます。けれども、20代でそんなに人を見る目が肥えているはずもなく、気が合うか合わないかというところで失敗することも多い、と今だからこそわかるのです。

いずれにしても、60代からの人生はまだ20年、30年も続きます。しかも、これからは新しい自由な人生が始まるいいタイミングです。もし、配偶者のせいで、自分の新しい人生をリスタートすることができないと感じているのであれば、本当にその状態を続けていていいのか、ここでよく考えて、思い切って離婚を考えてみるのも大いにありです。

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