私がこのような話をすると、相手が「じつは俺が社長になったのも、リストラがきっかけだったんだ」などと自分のことを話してくれることがある。
こちらが本音で話せば、相手も本音で返してくれる。
こちらが失敗や挫折した過去を話すことによって、相手も苦労話を披露してくれることがある。それによって、相手をより深く知ることができるようになる。
ところが、なかなか自分をさらけ出すことができない人もいる。
学歴の低さを隠したがる人も多い。だが、私は会社ではエリートになれない学歴だからこそ、実績で全国一になろうと決めた。そして、その話をすると、たいていの経営者は「おもしろいね」と興味をもってくれた。
どんな経歴も過去も、現在の自分を形づくる一部である。恥ずかしがったり、隠さなければならないと考えたりする必要はない。むしろ自分が隠したいと思う過去や体験のなかにこそ、自分を知ってもらうためのエピソードが潜んでいる。
あなたが相手の心を開きたいと思えば、まず自分をさらけ出すことだ。
【年収1億を生む黄金則】自分をよく見せたいという気持ちを捨てることで、相手の心を開く。
(※『プロフェッショナル ミリオネア』(プレジデント社刊)第4章「さらけ出す、信頼を得る」より)