仕事のデキる人はどこが違うのか。経営アドバイザーの萩原雅裕さんは「計画を立てるスピードが違う。作業の速さだけで2倍3倍の差はつかないが、準備の速さで簡単に10倍ほどの差が生まれる」という――。

※本稿は、萩原雅裕『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか?』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

会議やタスクで満たされた画面上のカレンダー
写真=iStock.com/grinvalds
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時間を確保しても仕事が終わらないワケ

例えばもし、あなたが「フルマラソンを1時間以内に完走する!」という目標を設定したとします。この目標は達成できるでしょうか?

当然、無理ですよね。人間の限界を超えていますから。

しかし仕事では、意図しないうちに、ついこういったことをやってしまっています。

多くの人がよくやっているのが、予定表に「終日作業」と書いておくパターンです。

みなさんも「よし、今日は集中するぞ!」と思い立って、一日予定を確保して、作業に集中しようとしたことがあるでしょう。「しっかり時間を確保したのだから、当然仕事が終わるはずだ」と希望を抱いて……。しかし、終業時間ごろになって気づくのです。「あれ、全然終わってない……」と。

あなたも一度はこのような絶望を味わったことがあるはずです。「こんなに時間を確保したのに、なぜ?」と思いますよね。もちろん私にもそういう経験があります。

ではその謎を解くために、ここで考えてみましょう。

質問です。あなたがカレンダーに「終日作業」と入れたときのことを思い出しながら答えてください。

その仕事は「そもそも、何時間かかる仕事だったのでしょうか?」

根拠のない見込みが招く「負の連鎖」

言い換えてみます。その仕事は、確保した時間で終わる内容だったのでしょうか? カレンダーに書いた「終日作業」は、事前にきちんと「1日(正確には7時間か8時間)で終わる」と見込んだうえで、立てた予定だったのでしょうか?

おそらく違いますよね。厳しい言い方になりますが、きっと「とりあえず1日確保しておけば終わるだろう」という、あまり根拠のない見込みだったんだと思います。

例えば「フルマラソンを何時間で完走するか?」の目標を立てるなら、まずは「10キロをどれくらいのペースで走れるのか?」を知るのが効果的です。

フルマラソンは42.195キロありますから、仮に10キロを60分で走れるペースなら4時間強かかります。10キロを70分ペースで走れるのなら、5時間弱。10キロを80分かかる場合、おそらく5時間半から6時間かかるとわかります。

このように考えて初めて「だいたい何時間くらいで終わるのか?」が見えてきます。一度目安を作っておけば、その後「でもペースが維持できるかわからないし」と、さらに現実的な目標に変えていくこともできます。