焼肉とラーメンの二刀流で大繁盛

尾道ラーメン人気店の仲間入りを果たした牛ちゃんは、2016年から11時〜22時の通し営業を開始。合わせて2020年のコロナ禍には家で楽しめるラーメンセットを開発し、地元スーパーや道の駅への卸販売もスタート。店以外の売上ルートも築いたのだ。

かつて年商3000万円まで落ち込んだ店は、客の口コミと、仁田さんの“なんとか店を残したい”という執念に引っ張られるように再生していった。焼肉とラーメンの“二刀流”は尾道の新名物となり、2021年のゴールデンウィークには過去最高クラスの売り上げを記録していた。

牛ちゃんの外壁
筆者撮影
正面の入り口の雰囲気は尾道ラーメン店だが、外壁を見ると改めて焼肉店と気づく

ところが、まさにその夜、店内のテレビに速報ニュースが流れた。アナウンサーは系列店舗の関係者が重大な交通違反を伴う交通事故を起こしたことを淡々と伝えた。テーブルを片付けながら耳で聞いていた仁田さんの手が止まった。

「もう、全部終わったと思いました」

店長になってから十数年、30代半ばとなった仁田さんが、一つひとつ丁寧に積み上げてきたものが、一瞬でガラガラと崩れ落ちていった。(後編に続く)

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