「一番損している」と言われる血液型
こうした血液型イメージの中で、一貫して否定的に語られてきた血液型があります。
それが「B型」です。
「自己中心的」、「わがまま」、「協調性がない」、「マイペースすぎる。」
こうしたイメージを聞いたことがある人も多いでしょう。もちろん、これらに科学的根拠はありません。
しかし問題なのは、「多くの人が信じている」という点です。
たとえ根拠がなくても、社会全体がそうしたイメージを共有すると、それは現実の評価や行動に影響を与え始めます。
実際、日本では過去に、「B型とは付き合いたくない」、「採用や職場で不利になる」といった言説がたびたび話題になってきました。
つまり、血液型性格診断は「ただの遊び」では終わらず、社会的なラベリングとして機能してしまう恐れがあるのです。
B型の男性が直面する3つの格差
では、血液型による偏見は、実際に人生へ影響しているのでしょうか。
この疑問を検証したのが、一橋大学経営管理研究科の小泉秀人専任講師です(*2)。
小泉氏は、大阪大学が実施した約4200人規模の日本人データを用い、血液型と結婚・就業・所得との関係を分析しました。
その結果、特に「B型男性」において、以下のような3つの格差が生じていることが判明しました。
①結婚市場の冬:40歳未満の若い層において、B型男性の結婚率は他と比較して12.7ポイントも低い。
②労働市場の壁:B型男性の失業率は、他の血液型に比べて2ポイント(割合にして約121%)も高い。
③年収の崖:特に若年層のB型男性において、年収が最大約68万円も減少している。
②労働市場の壁:B型男性の失業率は、他の血液型に比べて2ポイント(割合にして約121%)も高い。
③年収の崖:特に若年層のB型男性において、年収が最大約68万円も減少している。
※図表=Koizumi, H. (2025) Quantifying Social Construction: Evidence from blood type discrimination in Japan, RIETI Discussion Paper Series 25-E-017を基にGeminiを使用して編集部作成
これらはいずれも無視できない影響です。なぜ科学的根拠が皆無のはずの血液型がこれほどまでに人生の「実損」をもたらすのでしょうか。

