大手ディベロッパーで見た「本物のエリート」

「紹介されたのはインテリア会社ではなく、日本を代表するような大手ディベロッパーでした。ベンチャー企業を集めるコワーキングスペースのコミュニティ・マネージャーを探していたので、私のような浮ついた経歴の人間を契約社員として採用してくれたのだと思います。この会社で、私は生まれて初めて本物のエリートを見ました。他の大企業、東京都、日本政府と折衝して、国を動かしているような人たちです。私は完全に浮いていました。トイレで泣いていた時期もあります(笑)」

任された業務には実直に取り組む松山さん。次第に周囲の信頼を得るようになり、契約社員としての期限が終わりを迎えた5年後には正社員登用試験を受けないかと打診された。

「とてもいい会社でしたが、私は正社員になってずっと働きたくはないと思いました。伝統もある大企業なので、様々なお作法とルールにのっとらないと何も動けない苦しさがあるからです。常に論理的に正しいことが求められる分だけ、判断も行動も遅くなります。業務で様々なベンチャー企業の人たちと触れていたので、『私も好きなことをしたいな』という気持ちがまた強くなりました」

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