「推し神仏」との“結縁”のすすめ

ここまで述べた平将門公のように、神社の神も、寺院の仏も、それぞれ個性的な出自とストーリーを有し、人知を超えた「ちから」や「はたらき」(御神徳や御功徳)をもつ存在として広く信じられ、今に伝わっています。

そうした神仏と親しみ、お近づきになる方法として、筆者は「推し神仏」との結縁けちえんを提唱したいと考えます。ポイントは、「御利益にあずかる」という受動的なアプローチではなく、自分の内に「神仏成分を入れていく」感じと理解していただければと思います。

以下、神様との結縁をうながす具体的なメソッドをご提案しましょう。

1.御祭神の端末として、「お札・お守り」を日常に取り込む

神田明神で授与いただけるお札(神札)のなかに、「平将門命神札」があります。これは御祭神である将門公の神霊みたまの分身・しろ。いわば“将門公の端末”です。これをいただき、家のなかに置くことで、いつでも将門公とつながることができます。

神田明神の授与所に並ぶさまざまなお札やお守り
撮影=プレジデントオンライン編集部
神田明神の授与所に並ぶさまざまなお札やお守り

本来は神棚に奉安するものですが、なければ目線より高い清潔な場所に置けばOK。外出、帰宅の際などに目に入れる習慣をつけることで、日常に「神仏時間」が割り込んできます。御祭神とのつながりを常に意識することが、神縁を深めるコツといえるでしょう。

社寺で授与されるお守りは、神仏の力が宿る分身(依り代)であり、常に身につけて持ち歩くのが良しとされます。また1年後にはお返しして(お焚き上げしていただき)、新たに受け直すのが鉄則とされています。

2.定期的な挨拶とリセットの機会に

推し神仏を祀る社寺は、家でも職場でもない、いわば「サードプレイス」。聖域と呼んでもよいのですが、もっと気軽に“推し”と親交を深める場ととらえても結構です。ですので、何か機会があってもなくても、気軽におまいりする習慣をつけましょう。

理想的には、「毎月1日には必ずお詣りする」などとルーティーン化すること。御祭神のことを思い浮かべ、自身の心願(勝負事の成功、ビジネスパーソンとして目指すことなど)を再認識する、メンタルのリセットおよびアップデートの場にしたいですね。

大切なのは、神仏との関係は取引ではないということです。「これだけ身銭を切ったのだから」「これだけお詣りしたのだから」などといたずらにリターンを追い求めるのではなく、自分にとっての新しい「軸」や「アンカー」となるような、長期的・永続的なつながりを築いていくことをイメージしてみましょう。