「若者のお酒離れ」は本当か

ここまで若者と飲み会の関係を論じてきた中で、一部の読者の皆さんの頭には、「若者のお酒離れ」というキーワードがチラチラ顔を出しているかもしれない。そこで、この点についてもデータで確認してみよう。

ここで取り上げるのは、ビッグローブ株式会社のオウンドメディア「あしたメディアby BIGLOBE」において発表されたデータだ。

全国の20~29歳までの若年層の男女500人と、その比較対象として全国の30~69歳の男女400人の合計900人に対してアンケート調査を実施し、その結果を2023年5月に公表している。そのうち、「飲酒に対する気持ち」という項目に対する回答結果を見てみよう(図表5)。

結論として、若者におけるお酒離れは確実に進行していると言ってよさそうだ。実際、20代の中でも前半か後半かで票が大きく異なっている点も興味深い。

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僕が接してきた限り、特に今の20代前半の人たちは、お酒を日常のものと捉えなくなってきており、その代わりに「お酒=特別な日」という認識が強まる傾向にある。

この点は、大学に勤務している身としても、とても強く実感する。そもそも、最近の学生たちの会話の中で、「今日飲みに行こう」というセリフをほとんど聞かなくなった。

じゃあ何ならよく聞くかというと、「今日ご飯行こう」だ。これは極めて日常的に聞く。まれに「ご飯」の場でお酒を飲む人がいるが、彼らにとってそんなことはあまり重要ではない。

一方、「飲み会」の場はもう少し重たい。そのためのライングループを作って、ちゃんと日程調整をする。つまりは、しっかり前もって予定する。それが学生たちにとっての「飲み会」だ。そんな感覚が「お酒=特別な日」として変換されている。

多人数の飲み会が好きな人は昔から少数派

飲み会やご飯会を想定したとき、「私はどっちかっていうと少人数のほうが好きで」と言う人は多い。逆に「大人数がいいでしょ」と言う人はほとんど見ないなあ、と思っていたら、酒井さんたち生活総研がデータを示してくれた(図表6)。

なるほど、僕の感覚は間違っていなかった。しかも、今の若者に限ってみれば、9割が「少人数」を選択しているではないか。

一方で、30年前の若者も7割は同様の回答をしていたわけで、世代は違えども「大人数だとちょっと疲れちゃうよね、飲むにしても少人数でゆっくり飲みたいよね」という感覚を共有できる人は多いということだろう。

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