独裁政権と繋がっていた「バイデンの顧問」

バイデンの近親者のほか、バイデンの主要な支持者のなかにも同じように外国ロビー活動という泥沼のなかで数年かけて大金を稼いだ者たちがいた。

たとえば2020年の選挙期間中、バイデンをホワイトハウスに到達させるために寄付を集めていた主要な資金調達組織であるスーパーPAC(特別政治活動委員会)を率いていたのは、この委員会の財務責任者に任命されていたラリー・ラスキーだった。

米国国会議事堂と歴代の大統領が描かれた米紙幣
写真=iStock.com/Douglas Rissing
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ラスキーはバイデンとは旧知の仲で、長いあいだ「バイデンの顧問」として働き、2008年の選挙戦では広報責任者も務めている。ある記事によると、ラスキーは「伝説的な民主党活動家」だった。

ラスキーは、2010年代に別の役割も果たしていた。クレプトクラシー(※)的な独裁政権のイメージと評判をとりつくろうことで大金を稼ぐ米国人の急増に乗じたのだ。連邦政府の記録があきらかにしているように、2019年の初頭までに、ラスキーと彼のPR会社であるラスキー・パートナーズは、数十年続いているアゼルバイジャンの独裁政権と6桁の金額の契約を結んでいる。

わずか数年前に、議会が経験した過去最大の外国ロビー活動がらみのスキャンダルの中心にいた政権だというのに。記録によると、ラスキーが「戦略的コミュニケーションや助言」などをアゼルバイジャン政権に提供し、彼の部下たちが「メディアモニタリング」から、興味深いことに「インフルエンサーへの働きかけ」まで、さまざまなサービスを提供していた。

※編集部註:ギリシャ語で「泥棒」と「支配」を意味する単語から作られた政治学用語。支配者層が国家・国民の資産を横領し私服を肥やすような腐敗した政治体制を指す。

バイデン政権が取り調べを放棄

残念ながら、こうした印象を与えているのは、外国ロビイストがバイデン政権の身近にいるという事実だけではない。

トランプ政権が、米国のさまざまな大学に対する非公表の数十億ドルの寄付――その多くが世界中の残忍な独裁政権から直接入ってきた――を公にしたあと、バイデン政権はさらなる取り調べを実質的に放棄した。2022年10月、ホワイトハウスは、米国の大学に対する海外の寄付については、追加調査は行わず、「継続中の調査については打ち切る予定だ」と発表した。

あきらかにされた過去の外国資金の規模を考えると、これ自体、懸念すべき動きに思える。だが、こうした資金の報告はすでに大幅に減少していた。あるアナリストによれば、「米国教育省の記録では、大学が報告した外国からの寄付は、2020年7月から2021年1月までの半年間で15億ドルを超えていたのに対し、2021年度の同期間は400万ドルを少し超える程度だった」。

つまり、バイデン政権が誕生してから、米国の大学への外国の寄付に関する報道がほぼ完全に消えていたのだ。ホワイトハウスは新たな調査をやらないと決めたも同然なので、この傾向が変わると思える理由はほとんどない。