ラインは国内で4700万人

ラインのようなアプリでも、この種のポイント返還サービスは応用できる。たとえばスタバやマックでお金を使ったときに、アプリの個人口座にポイントを還付する。あるいはユニクロやH&Mと提携して、通販ではなく、リアルな買い物をした人にポイントが乗っかるようにする。

ラインにしても国内だけでも4700万人のユーザーがいるのだから、この動員力を利用しない手はない。もし私が売れ行きの悪い店の店長だったら、「こっちの店ではポイント2倍」「3時間だけポイント2倍」というポイントセールを絶対に実行したい。30分以内に渋谷のわが店に来て並んでくれたら(この画面を見せたら)無料、とやれば「並び屋」を1人5000円のアルバイトで雇うよりも安くつく。

きめ細かくやっていけば無認証の人々の集まりでも金を稼ぐ方法はある。見えている人はそれをビジネスモデルに落とし込んで、デジタル新大陸で自分のテリトリーを切り取ってくるのだ。

(小川 剛=構成 AP/AFLO=写真)
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