「やりたい」よりも「できる」ことを増やす

キャリア教育においては、「好きな仕事を見つけよう」とか「理想のキャリアをデザインしよう」などと促すよりも、仕事の「おもしろさ」や「楽しさ」とはどういうものかについてじっくり考える機会をもたせることのほうが重要であり、それが就職後の仕事力の発達にもつながっていくのではないか。

やりたいことにこだわりすぎることの弊害について説明してきたが、若い頃に大切なのは「できること」を増やしておくことである。スポーツでも、音楽でも、何でもそうだと思うが、できることの水準が上がれば、やりたいことの水準も上がっていく。仕事も同じだ。「できること」が増えれば、「やりたいこと」も変わってくる。

そこで大切なのは、「好きなこと探し」に没頭することではなく、目の前のことに没頭することである。「これは自分がほんとうにやりたいことなのだろうか」などと、「好きなこと探し」ばかりしていると、目の前の勉強や仕事が疎かになりがちである。好きなことは何かなどと考えるよりも、まずは動いてみることである。