成長の実感が次の努力を生む

ここから言えるのは、追い込まれれば追い込まれるほど、私たちの能力は開発され、取り組んでいる仕事に対する適性が増していくということだ。自分の限界に挑戦しているといった姿勢で必死に仕事に取り組んでいると、絶えず潜在的な能力が引き出される。負荷がかかることで潜在的な能力が開発されていく。

それは適性が開発されていくことでもある。今の自分の能力で無理なくこなせる仕事が自分に向いた仕事であり、自分に適性がある仕事だというように、適性というものを固定的にとらえると、成長が止まってしまう。

榎本博明『すぐに「できません」と言う人たち』(PHP新書)
榎本博明『すぐに「できません」と言う人たち』(PHP新書)

できないことができるようになるのが成長であり、自分が成長しているといった実感が喜びや充実を生む。それが、さらなる頑張りの原動力となり、ますますできることが増えていく。そうした好循環の中で潜在能力の開発が進み、いろいろな仕事に対する適性も開発されていくのである。

慣れない仕事を任されたとき、自分には適性があるのだろうかと不安になる人もいるだろうが、自分の中に新たな適性を育てるチャンスかもしれないと考えると、チャレンジしてみようという前向きな気持ちになれるのではないか。

「この仕事に対する適性が自分にあるのだろうか」と自問するのではなく、「新たな適性が開発されるチャンスかもしれない」と前向きにとらえることで、適性はかぎりなく開発されていくはずである。

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