「一人合宿」「山ごもり」もおすすめ

少しハードルは上がりますが、お気に入りのホテルで「ひとり合宿」をするという方法もあります。たまに休みをとって、自分へのご褒美に行ってみたいホテルを予約して、自分だけの静かな時間を過ごすのです。

私は原稿が進まないとき、次に書きたい本のアイデアが思いつかないとき、キャリアがなんとなくうまくいっていない感覚があるとき、予定をなんとか調整して、都内のホテルで「山ごもり」をすることがあります。

ミーティングや余計な予定は入れず、外部を遮断して読書にふけったり、思考を整理したり、執筆を進めたりするのです。

私の著書『問いのデザイン』(学芸出版社)、『冒険する組織のつくりかた』(テオリア)、『新・問いかけの作法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などは、「山ごもり」を何度も重ねることで生まれた作品です。

ぜいたくに思われるかもしれませんが、長い目で見ると、そこから新しい本が生まれたり、自分のキャリアの発見のきっかけになったりしているので、むしろ費用対効果が高いお金の使い方だと思っています。

時間と予算に余裕があれば、旅行もかねて、ふだんとは遠く離れた地に足を運んでひとり合宿をするのもよいでしょう。出張でどこかに行くときに1泊延ばして、ひとり合宿タイムをつくるというやり方もあります。

また、その際の移動時間も有効活用しています。タクシー、新幹線、飛行機など、移動という強制的な切り替えによって、静けさをつくることができます。

「静かな場所」の究極は「書斎」

安斎勇樹『静かな時間の使い方 自分の解像度を上げる「独りの思索」の全技法』(朝日新聞出版)
安斎勇樹『静かな時間の使い方 自分の解像度を上げる「独りの思索」の全技法』(朝日新聞出版)

静かな場所づくりの究極系は、自分だけの「書斎」をつくることです。

私は2021年頃から自宅の近くに小さなマンションを借りて、書斎として利用しています。落ち着いて本が読めて、思索に耽り、執筆ができる環境が欲しかったのが最初の動機です。ぜいたくなお金の使い方ではあるのですが、いざ借りてみたら最高の投資だったと感じています。

書斎として使うだけなら、お風呂が狭いとか、洗濯物が干せないとか、生活面での機能を気にする必要がありません。みなさんの近所でも、住むには微妙だけれど、書斎としては最適で割安な物件がきっと見つかるはずです。

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