「スロー返信デー」を作ろう
実際に、同僚とのスピーディーなコミュニケーションのなかに身を置いていると、仕事がサクサク進んで爽快感があるかもしれません。しかし、相手もまた「速く反応しなければ」と考えていたりするので、おたがいに思考が練られておらず、拙速なやりとりになっていたりもします。
ですからまず、この「速く反応するほうが偉い」という暗黙の前提に疑いをかけましょう。実際に、返信が遅くても仕事ができる人もいるし、返信が速いのに仕事ができない人もいます。
具体的には、「スロー返信デー」を設定するのがおすすめです。「毎週火曜日はメールを返さない」とか、「水曜日はよほど緊急でない限り、Slackに反応しない」と、遅延する日を決めてしまうのです。仕事の内容によりますが、5営業日中、1日くらい返信が遅い日があっても、仕事の質はそこまで下がらないはずです。
丸1日が難しければ、時間帯で区切るのもよいでしょう。私自身、子どもを小学校に送ってから昼休みまでの午前中の時間は、緊急な要件以外はスケジュールに入れないようにしています。メールも返信しません。
ただし過度にやると、まわりに迷惑をかけたり、シンプルに「使えないやつ」になったりする可能性があるので、そのあんばいは重要です。
それでも、この遅延という行為は、他者の期待から自分を切り離し、自分自身の内なるリズムを取り戻すための、最初の突破口となるはずです。
「場所の力」を活用する
次に、場所の力も活用しましょう。もっとも手軽なのがカフェです。
カフェは、職場共同体、家族共同体から離れて、ワンコインで静かな時間を確保できる空間です。近所にお気に入りのカフェがあって、なおかつお気に入りの席があると、日々の静かな時間が充実します。
静かな時間といっても、必ずしも物理的に静かな場所を求める必要はありません。多少、ガヤガヤしているほうが落ち着くという人もいます。私自身、ちょっと騒がしいくらいのほうが静かな時間に向き合いやすいので、物理的なノイズはあまり気にしていません。
私の場合、朝、子どもを小学校に送ったあとカフェに立ち寄り、ノートを広げて静かな時間を過ごしています。このルーティンを週に何回か行なうことを、とても大切にしています。
ここで大事なのは、Wi-Fiが飛んでいるからといって、メールの返信などをしないことです。それだけで、あっという間に時間が溶けていきます。「カフェでは仕事をしない」「カフェではソーシャルノイズに応えない」と強い気持ちで決めて、自分のためだけにその時間を味わうのです。

