公正な裁判で審理する日本は非道なのか
日本の刑事ドラマの常識では、わざわざ射殺しなくても、警察は逃げようとする犯人の足を撃てば走れなくなる、腕や肩を撃てば銃を使えなくなるから、それで逮捕できると考えますよね。しかし、欧米の警察にそういう訓練は存在しないのです。
アメリカについて言えば、警察は胸を撃つ訓練を受けています。胸を狙えば万が一弾が逸れても、体のどこかに当たる可能性が高いからです。
彼らには「生け捕り」という発想は、日本と比べたらまったくと言っていいほどありません。アメリカ国内には約4億丁の銃が出回っています。犯人が銃を持っている可能性が極めて高いので、犯人逮捕はまさしく戦場と同じで「殺るか殺られるか」の状況になるわけです。
戦後、日本国内で発生した人質事件で犯人射殺により解決した事件は、1970年5月12・13日の瀬戸内シージャック事件、1977年10月15日の長崎バスジャック事件、1979年1月26日の三菱銀行人質事件の計3件のみ(2018年現在)で、これら以降は一例も存在しません。
日本では犯人を射殺せず、ひたすら説得して、強硬突入した場合もできるだけケガさせずに逮捕して、三審制で公正な裁判をやって死刑判決が出たら、再審の機会も与えた上で、ようやく死刑執行するのです。他の先進諸国と比べても、はるかに加害者の人権に配慮しています。


